親子で青森を題材にした絵本を楽しみたい、絵本で青森を味わいたい、という方におすすめの絵本をピックアップしてみました。
津軽弁の面白さを子供にも知ってほしい時に、親子で一緒に楽しめる絵本など、いろいろありますよ〜
図書館で借りられる本もありますので、ぜひ参考にしてみてください!
「ともだちがほしかったこいぬ」奈良美智
年齢の目安:4歳から
弘前市出身の作家、奈良美智さんの絵本です。
女の子のイラストや巨大な犬の彫刻「あおもり犬」で有名な奈良さんですが、絵本の文も担当されています。
大きすぎて誰にも気付いてもらえなかったひとりぼっちのこいぬに、少女が出会い、2人が友達になっていく、という心温まるストーリーです。
絵本いっぱいに描かれた大きなこいぬや、少女の豊かな表情がとても素敵な作品です。
また、子供に読み聞かせする絵本としても、「誰にでも素敵な出会いがある」「友達っていいな」「明日が楽しみ」というような、とても前向きなことを伝えられるものになっています。
そして、このこいぬや少女は絵本の中だけの存在ではなく、青森県立美術館に行くと彫刻や絵画として、リアルに会うことができます。
ぜひ、青森県立美術館の「あおもり犬」に会いに行ってみてください!
県立図書館のような大きめの図書館であれば、借りられると思います。
「11ぴきのねこ」馬場のぼる
年齢の目安:4歳から
三戸町出身の作家、馬場のぼるさんの絵本です。
とらねこ大将と10ぴきのねこ、合計11ぴきのねこたちが繰り広げる愉快でほのぼのする冒険物語になっています。
絵本にありがちな、「こうあるべき」というような内容ではなく、ねこたちの欲が全面に表現されていて、最後は「えっ!?」となる予想外の展開が待ち受けています。
夜が明けると、お腹が膨れた11ぴきのねこが船で寝ている姿がとてもかわいかったです。
この「11ぴきのねこ」はシリーズ1作目で、11ぴきのねこシリーズとしては全部で6作品あります。
①11ぴきのねこ
②11ぴきのねことあほうどり
③11ぴきのねことぶた
④11ぴきのねこ ふくろのなか
⑤11ぴきのねことへんなねこ
⑥11ぴきのねこ どろんこ
「11ぴきのねこ」発表から50年以上経った今も愛される、家族で楽しめる絵本です!!
そして、馬場のぼるさんの故郷である三戸町では、11ぴきのねこのまちとして、「絵本とお話の町づくり」を進めています。
三戸町には、石像、ラッピングバス、電車、横断幕など、町のいろんな場所で11ぴきのねこに会うことができます。
三戸観光の際に使える、「11ぴきのねこのまち さんのへ エンジョイアプリ」というスマホアプリもありますよー!
三戸で聖地巡礼してみてくださいね!
こちらは絵本の中でも有名作ですので、絵本が置いてある図書館であれば、大体借りられると思います。
「走れメロス」太宰治・竹内通雅・齋藤孝
年齢の目安:3歳から
金木町(現在は五所川原市)出身の小説家、太宰治さんの名作「走れメロス」が絵本で読めます。
「声に出して読む絵本」というコンセプトに作られていて、読み聞かせや、子供自身が音読して読むことで、言葉のリズムも楽しめます。
そして何と言っても、荒々しいタッチで描かれた絵がインパクト大です。
メロスが妹のため、親友のため、自分のために走り続け、理不尽なことにも負けずに約束を果たす、という内容がコンパクトにまとまっていて、小さい子供にもわかりやすいと思います。
逆境や諦める気持ちを克服して、いじわるだった王、親友、メロスの3人が抱き合う最後の絵が印象的です。
また、この絵本にも出てくる、夕焼け色の車両が特徴の「津軽鉄道」や、太宰治さんが幼少期を過ごした「斜陽館」、桜の名所としても有名な「芦野公園」など、青森にはゆかりの地がたくさんあります。
小説を読んだことはないけど、話の内容を知りたいという大人の方にもおすすめの絵本です。
こちらも県立図書館のような大きめの図書館であれば、借りられると思います。
「ぞうくんのさんぽ」なかのひろたか・なかのまさたか
年齢の目安:2歳から
青森県出身の絵本作家、なかのひろたかさんの作品です。
散歩に出かけたぞうくんが、かばくん、わにくん、かめくんに出会って、一緒に散歩するという話です。
ただ、その散歩の仕方に特徴があって、散歩なのに、なぜかみんなぞうくんの背中に乗ろうとします。
かばくん、わにくん、かめくん、を乗せていく度に、ぞうくんの心配が膨らんでいき、最後はやっぱり、、という展開です。
このお決まりの展開が小さい子にもわかりやすく、一度読んで結末を知っていても、爆笑が生まれる鉄板絵本です。
登場する動物がポップな色合いで、絵のタッチもシンプルなので、とてもわかりやすい絵本だと思います。
こちらも絵本の中では有名作品ですので、絵本が置いてある図書館であれば、読むことができると思います。
また、透明な樹脂インクを使ってイラスト部分に凹凸や、文章の点字を加えた絵本も発売されてます。
「ねぶただ」砂山恵美子
年齢の目安:幼児から
絵本の作者は、青森市出身の絵本作家、砂山恵美子さん。
青森県民のアイデンティティ「ねぶた祭り」を題材に、祭り当日の朝から、夕方の祭り本番にかけてのワクワク感を絵本で感じることができます。
子供たちはおばあちゃんにハネト衣装を着せてもらって、祭り会場に行くんですが、子供たちの手にはおにぎりときゅうり。
祭り会場で味噌を塗ってくれるおばちゃんがいて、きゅうりやおにぎりに味噌をつけてもらうシーンが好きです。
津軽の味噌って、ほんと美味しくて、青森の味噌おにぎりは、おすすめしたい郷土料理ナンバーワンです!!
そして、なんといってもこの絵本の特徴は、全編津軽弁で描かれていること。
普通の絵本みたいに、ちゃんとしたストーリーのある文章というわけではなく、子供たちのセリフや、祭りに来ている地元の人のセリフから、祭りの雰囲気を津軽弁で味わえます。
ハネトの衣装から取れた鈴を、子供たちが拾って楽しんでいるシーンも、「わかるわかる♪」となりました。
なかなか青森ねぶたを見られないという方も、この絵本を通して、親子でねぶたの雰囲気を楽しむというのも良いと思います!
砂山さんはこの絵本以外にも、津軽弁を使った絵本を出されているので、お気に入りを探してみるのも楽しいと思います。
「たったか たか丸くん」せのおえりか・せのおしょうご
年齢の目安:幼児から?
弘前市のマスコットキャラクターたか丸くんが主人公の絵本です。
作者は、たか丸くん産みの親、せのおしょうごさん(大阪府出身)が絵を担当し、文はせのおえりかさん(石川県出身)です。
青森のローカル新聞(陸奥新報)で連載されていたたか丸くんの4コマ漫画が収録されています。
また、「たったか たか丸くん」は二部作になっていて、1巻では弘前公園の桜がテーマ、2巻では弘前ねぷたをテーマになっています。
たか丸くんのキュートさはもちろん、弘前市を舞台にしているので、弘前の魅力もぎゅっと楽しめる絵本です。
たか丸くん以外の青森のご当地キャラに興味がある方はこちらをどうぞ!
こちら、図書館ではなかなか出会えない絵本ですので、ぜひ見かけたら読んでみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
スズキも実際に読んでみましたが、それぞれ作者の特徴が出ていて、楽しく読むことができました。
まだまだ、読みきれていない絵本もありますので、随時更新していくつもりです。
紹介した絵本で青森を感じてもらえると嬉しいです!