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レストランが作る自家製ワイン?どぶろく?お酒にまつわる青森県内の「特区」を紹介

青森のワイン特区・どぶろく特区 移住

ワイン特区?どぶろく特区?

りんご農家が作ったシードル?

旅館が宿泊客へ振る舞うどぶろくって?

この記事では、青森県内の農家や地域の団体がお酒を作れるようになる「特区」と、そこで作られているお酒について紹介していきます!

少量でもお酒を作れる「特区」

ぶどうなどの果実酒や、米などを使ったお酒などを作るためには、1年間に一定量以上を製造しないと製造免許が取れないという規制があります。


そういった酒の製造免許に関わる要件を緩和し、農家や地域の団体などが少量からでも製造できるようになる特例措置(構造改革特別区域法)が、「どぶろく特区」「ワイン特区」「焼酎特区」です。


この「特区」を活用することで、手作りの酒を宿泊客へ提供ができたり、その土地の特徴を活かした観光資源づくりにも繋がります。


青森県内のいくつかの自治体にも「特区」が設けられていて、古くから受け継がれている伝統のお酒から、地域を盛り上げるために生まれた新たなお酒まで、魅力的な観光資源が生まれています。

スズキ
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その土地特有のものを味わえるのが観光の醍醐味ですよね!


白神のふもとどぶろく特区(西津軽郡深浦町)

深浦町のどぶろく特区を活用して酒類の製造免許を取得すれば、自ら生産した米などを使ったどぶろくを製造できます。

和風ペンション美洋館

和風ペンション美洋館HPより http://biyoukan.web.fc2.com/

和風ペンション美洋館は、五能線の陸奥沢辺駅から徒歩5分の位置にある、一軒家のような宿泊施設です。

深浦町のどぶろく特区を活用して製造免許を取得し、自家製どぶろく「白神の雪解(ゆきげ)」の製造販売を行っています。


代々その土地で受け継がれてきた古代米などの米と、十二湖の水を使い、深浦ならではのどぶろくに仕上がっています。

また、自家製の米、野菜、地物の山菜、魚などを使った本格的な料理も人気で、ここでしか味わえないどぶろくを求めて観光客も訪れています。

東通村ふるさと再生特区(下北郡東通村)

東通村で特区を活用して製造免許を取得すれば、農家民宿などでもどぶろくを製造できます。

石持グランドファーム

石持グランドーファームは、下北地方のグリーンツーリズムの拠点として、畜産、農業の体験施設や宿泊、レジャー施設が設けられています。

特区を活用した製造免許を取得し、自家製の米、麹などを使ったどぶろくの製造販売を行っています。

黒石りんごワイン産業活性化振興特区(黒石市)

黒石市では、名産品のりんごを使ったワイン(シードル)の観光資源化を目指して、ワイン特区を設けています。

NPO法人くろいし・ふるさと・りんご村

くろいし・ふるさと・りんご村は、黒石市で農家民泊事業を行い、農業体験の受け入れやりんごの加工品製造を行なっているNPO団体です。

NPO会員が作った「サンふじ」「王林」のりんごを使って、自家製シードルの醸造を行なっています。


シードルの主な銘柄は、

・ひと冬熟成させたサンふじを使ったアルコール度数7%のシードル「春から先はずっと幸せりんご酒」
・穫れたてのサンふじを使ったアルコール度数5%の「秋の恵みの幸せりんご酒」
・甘味の強い王林を使った「秋の恵みの幸せりんご酒 王林」

の3種類です。

弘前ハウスワイン・シードル特区(弘前市)

弘前市では、ここでしか味わえない自家製ワイン・シードルのブランド確立と地域の活性化を目指し、ワイン特区を設けています。

ファットリア・ダ・サスィーノ

ファットリア・ダ・サスィーノは、弘前市内のイタリアレストランのシェフが始めたワイナリーです。

弘前のワイン特区を活用して醸造免許を取得し、自家栽培のブドウでワインを製造しています。

レストランで提供している料理は地産地消にこだわり、提供するワインも自分で作りたいという想いで始めたそうです。


栽培しているブドウ「ネッビオーロ」は日本では生産量が少なく、「ワインの王様」と呼ばれる品種。

弘前を世界的なワインの産地に育て、地元弘前への恩返しの意味も込めて、自家製ワインを生み出し続けているそうです。

弘前シードル工房kimori

弘前シードル工房kimoriは、地元のりんご農家が主体となって設立された法人によって運営されています。

工房があるのは、約1300本のりんごの木が植えられている「弘前市りんご公園」の一角。

「農家の庭先でシードルを」をテーマに、りんご農家が育てたりんごを自ら加工し、自家製シードルを園内のショップで提供しています。


試飲はもちろん、シードルの醸造見学もできる施設になっていて、目でも楽しむことができる施設です。

シードルのラインナップは、ドライ・スイート(主にサンふじ使用)に加えて、期間限定のグリーン(ジョナゴールド使用)があります。

また、台風やひょうの被害を受けて、売り物にならなくなってしまったりんごのみを使ったグレイス(つがる使用)という商品も、期間・数量限定で販売されていました。

タムラファーム

タムラファームは、広大な自社りんご農園で生産したりんごの販売や、自家製アップルパイ、シードルなどの製造・販売を行なっている会社です。


健康的でおいしいりんごづくりをコンセプトに、完熟直前まで育てた糖度の高いりんごを自家製シードルにも贅沢に使っています。


ワイン特区の醸造免許を取得して作られた自家製シードルは、国際コンクールの最高賞を日本のシードルとしては初めて受賞しています。

スズキ
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美味しいりんごで作れば、加工品もやっぱり美味しいですよね

CIDER ROOM GARTSU(白神ワイナリー)

CIDER ROOM GARTSUは、弘前市内で醸造所を併設しているカフェ&バーです。

ワイン特区の醸造免許を取得し、弘前産のりんごを使った自家製シードルをお店で味わうことができます(現在は不定期営業)


弘前を訪れる観光客だけでなく、地元の人たちにもシードルを楽しんでもらおうと個性豊かなシードルを生み出しています。

スズキ
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たしかに青森の人はシードルあまり飲みません

白神山地の麓にある「道の駅 津軽白神ビーチにしめや」内でも「白神ワイナリー」を運営していて、弘前市内の自社農園で育てたブドウで自家製ワインも醸造しています。

八戸ワイン産業創出特区(八戸市)

八戸市では、古くから盛んだった葉たばこの生産が減少し、地域経済の活性化を図るための施策として、ワイン特区を設けています。

ブドウ栽培やワイン醸造に関わる地域おこし協力隊も募集し、市全体でワイン産業創出プロジェクトが進められています。

澤内醸造

澤内醸造は、八戸市内にレストランを構えるシェフが開業したワイナリーです。

特区の醸造免許を取得し、八戸産のブドウを使ったワインだけでなく、同じく八戸産のりんごやイチゴを使ったシードルも醸造しています。

ワイナリーに併設したバーガーショップも開設し、自家製ワインに合う究極のハンバーガーづくりも行なっています。


自家製ワイン・シードルのラインナップはかなり豊富で、スパークリングワイン、赤、白、オレンジ、ロゼ、スパークリングシードルと20種類以上もあります。

澤内さんのレストラン、ハンバーガーショップだけでなく、市内のスーパーでも購入することができます。

はちのへワイナリー

はちのへワイナリーは、自社農園、自社工場、直営のワイン専門店を持つ会社です。

澤内醸造とともに、八戸ワイン生産事業者に認定されていて、ワイン産業創出プロジェクトの一旦を担っています。

特区の醸造免許を取得し、自社農園で栽培されたブドウを使って、自社ワイナリーで八戸ワインの醸造を行なっています。


スパークリングワイン、赤、白、ロゼ、シードルなど、10種類ほどのラインナップ。


山梨県や長野県のように、ワインが八戸の観光資源になるように、まずは安全安心のワインで八戸ワインのブランド確立を目指しています。

イオングループの販路を活用し、海外輸出にもチャレンジしています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

特区を利用して、地元のりんご、ブドウ、米を使ったお酒は魅力的なものばかりでしたね。

県内のお土産屋さんやスーパーで取り扱いのあるワインやシードルもありましたが、現地に行かないと飲めない銘柄もあり、観光の目的にもなりそうだなと感じました。

ぜひ、青森の特産品、気候、特区を活用して、お酒を作ってみませんか?

スズキ
スズキ

ぜひぜひお待ちしてまーす!!