青森県の各市町村では、様々な国や地域と友好関係を結び、児童・生徒の海外派遣が盛んに行われています。
三沢市では、米軍基地を通して1万人以上の軍人や家族のコミュニティもあり、青森県とつながりの深いアメリカ。
青森県と友好協定を結んでいるメーン州との交流のきっかけは、なんと明治時代までさかのぼるそうです。
今回は、アメリカと姉妹都市・友好交流協定を結んでいる市町村をまとめました。
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オレゴン州 フッドリバー市(鶴田町)
りんごなどの果樹栽培が盛んで、アメリカ2位の高さを誇るマルトノマの滝があるフッドリバー。
フッドリバー、鶴田町ともに盛んなりんごが取り持つ縁で姉妹都市を結びました。
以降、フッドリバーからの国際交流員が小学校、保育所、幼稚園などへ訪問しながら、英語や異文化を伝えています。
鶴田町では「鶴と国際交流の里」をキャッチフレーズに、小中学生の英語検定の取得者を増やす取り組みをしたり、英語に強い子ども、英語に強い学校を作るべく力を入れているそうです。
その年により変動はありますが、毎年約20名ほどの中学生大使がフッドリバーでの海外体験を行なっています。
ワシントン州 ウェナッチ市(黒石市、三沢市)
世界と繋がるグローバル人材の育成のために、特に三沢市がウェナッチ氏との交流に力を入れています。
ウェナッチ市はアメリカの「フルーツ・バスケット」「世界のりんごの首都」とも呼ばれているそうで、栽培が盛んな果樹はりんご、梨、さくらんぼなど。
三沢市を飛び立ったミス・ビードル号がウェナッチ市に着陸し、「人類初の太平洋無着陸横断飛行の発着地」になったという両市の背景もあり、近隣の東ウェナッチ市とともに姉妹都市となりました。
ウェナッチ市、東ウェナッチ市を9~10月に訪問する友好親善使節団として、中学生大使が約10名がほぼ毎年派遣されています。
10日間の工程のうち、6日間を現地の一般家庭でホームステイしながら学校を訪問し、アメリカでの家庭生活や学生生活を体験できます。
英語に囲まれながら寝食や勉強をともにすることで、文化の違いを肌で感じられる貴重な機会となっているようです。
また、三沢市内に在住の高校生を対象にした英語研修派遣プログラムもあります。
州立のコミュニティカレッジである「ウェナッチバレーカレッジ」で短期留学を行い、英語で英語を学び、真のコミュニケーション能力アップを目指すというもので、濃い海外体験ができそうです。
カリフォルニア州 ギルロイ市(田子町)
にんにくの加工生産量はアメリカの90%を占め、にんにくが集まる街として知られるギルロイ市。
田子町も国内生産量の80%ほどを占め、にんにくが結ぶ国際交流として両市が姉妹都市となりました。
毎年、お互いの市で選ばれた「ガーリッククイーン」を派遣・招待したり、ホームステイを伴う中高生の短期派遣や、ギルロイ市からの国際交流員が学校現場での英語教育に活躍するなど、深い関係性がいまでも続いています。
ギルロイ市の「ガーリックフェスティバル」、田子町の「にんにくとべごまつり」といったお互いのまつりを毎年訪問し、交流を深めているそうです。
メーン州(青森県)
メーン州は別名バケーションランドと呼ばれ、美しい海岸線のある避暑地として有名だそうです。
青森市では、中学生の海外派遣やメーン州の学生の受入事業を通し、異文化交流やホームステイ等が体験できます。
対象は、市内に住所を有する市内の中学1~2年生となっています。
メーン州 バス市(つがる市)
バス市は造船の都市として知られ、趣のあるレンガの建物や歩道に囲まれている街並みが有名。
バス市と訪問団との相互派遣事業を行なっており、ホームステイをすることで国際感覚、相互理解、友好親善を深めることができます。
中学生以上のつがる市民が対象で、ホームステイ派遣参加負担金として一人10万円が必要だそうです。
ワシントン州 フェデラルウェイ市(八戸市)
海水浴、釣り、ウィンドサーフィンなどを楽しめるダッシュポイント州立公園があり、夏にはウェデラルウェイの地元住民で賑わいます。
八戸市では、市内の小学校5校、中学校・高校・大学各1校が、フェデラルウェイ市の学校と姉妹校提携を行っています。
八戸市からは中学生が、フェデラルウェイ市からは高校生が相互訪問により交流を深めています。
ワシントン州 ポートエンジェルス市(むつ市)
オリンピック国立公園の本部が置かれ、豊かな自然を生かした観光業が有名な都市。
むつ市内の中学に通う中学生で構成されるジュニア大使が、毎年10名ほどポートエンジェルスを訪問し、現地の中学生と交流を続けています。
ワシントン州 ヤキマ市(板柳町)
ヤキマ市は板柳と同じように、アメリカの主要なりんごの産地。
町内の中学生、約10名ほどが1週間の日程でヤキマ市などを訪問しています。
ミシガン州 ノーバイ(大鰐町)
自動車産業の中心地、デトロイト市にほど近いベッドタウンのノーバイ市。
2002年ごろまでは両市の中高生がホームステイなどで交流をしていましたが、現在は中断しているようです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
1週間程度のホームステイを行い、外国語に囲まれた生活や現地の文化を学び、将来の目標、職業観に影響するような貴重な体験を行える市町村もあります。
豊かな自然で子どもがのびのび成長できる青森で、貴重な海外生活を体験させてみませんか?